縄文文化からの日本犬

古来から日本の地の犬で,和犬ともいう。日本犬の祖先は1万年以上前に南方アジアから縄文人 とともに渡来したと考えられ,最古の骨は縄文文化期の遺跡から発掘されている。この時代のイヌの形質をよく残しているのが北海道犬と琉球犬で,2種は近縁である。その他の日本犬は,2000年ほど前から朝鮮半島を経由して入ってきたイヌが縄文時代からの在来犬と混血してできたと推測される。

現在の日本犬の特徴は,いずれも吻がとがり,立耳巻尾で,大きさにより大型 (秋田犬) ,中型 (北海道犬,紀州犬,甲斐犬,四国犬など) ,小型 (柴犬) の3つのタイプに分類できる。

なお,大型の土佐闘犬(土佐犬 ) は近世になってから四国犬を西洋犬とかけ合せてできたもので,日本本来の土着の日本犬ではない。